From:桜井啓太
恵比寿の自宅より
イヤなかたちで教育現場が炎上しています。
東京町田の高校で、教師の体罰シーンが動画としてアップされた件です。
東京都町田市の都立町田総合高校で、生活指導担当の50代の男性教諭が、高校1年の男子生徒(16)の顔を殴るなどの体罰を加えていたことが18日、都教育委員会への取材で分かった。
暴行の場面を撮影したとみられる動画が無料動画サイト「ユーチューブ」に投稿され会員制交流サイト「ツイッター」で拡散。
生徒が教諭に
「ツイッターで炎上させるぞ」
「小さい脳みそでよく考えろよ」などの暴言を浴びせた後、教諭が暴行する様子が収められていた。都教委は処分を検討している。
https://www.sankei.com/life/news/190118/lif1901180040-n1.html
動画はこちら
世論としては、教師を擁護する声があります。こんな生徒、殴られて当然だという声ですね。
僕は、この事件を表面的に判断してしまうのは危険だと思います。
体罰は良くない。いやいや体罰も必要だ。など色んな意見があります。ただこの先生が「感情に任せて」殴ってしまったとしたら教育ではないと思います。それにこの先生も後悔しているはずだからです。
しかし問題はこの事件そのものにありません。僕が考えるのはもう少し違うところです。
この生徒は、どうしてここまでひねくれてしまったのでしょうか?家庭環境か、それとも付き合っている友だちが良くないのか。どんなことにストレスを感じていて、本当はどうしたいのか。
悪意でひねくれる生徒はいません。不良少年少女は、彼らは彼らなりに一生懸命生きています。周りから見ると悪いことばかりしているようでも、本人はそれしか知らない、それしかできないのです。
そんな彼らに、先生だけじゃない、周りの大人たちはちゃんと向き合えていたのでしょうか?
一方、先生にとっても、この1件だけで判断されても困るでしょう。こんなことは初めてじゃなかっただろうし、いろいろと手は打ってきたと思います。
しかしここまで侮辱されて、それでもじっと我慢するだけしかできないのでしょうか。教師である前に人間でもあります。
「殴ったからダメ」
「いや、殴らないとダメ」
そんな表面的な議論で終わってほしくありません。懲戒処分、退学処分をしただけで問題が解決するわけでもありません。
僕だったら、時間はかかっても本音で話せるまで当人たちと向き合いたいところです。