熱闘甲子園

From:桜井啓太
横浜の自宅より

甲子園が開幕しました。

昨日は初出場の長野県・飯山が、仙台育英に1-20で負けてしまいました。

1-20。かなりの点差です。惨敗ですよね。

野球は勝負ですから、みんな勝つためにやっているはずです。だとしたらこの大敗はとっても悔しいはず。

でも試合後のインタビューで、飯山部員たちはとても晴れ晴れした表情でした。地元の期待を背負って戦い抜いた清々しさが悔しさを上回ったということなんでしょうか。

とても感動しました。心が揺さぶられますね。

熱闘甲子園という番組は、毎年こんな風に素晴らしい感動を伝えてくれます。

特に「間」の使い方がすごいんです。

情報番組としてなら、もっとナレーションを入れたほうがいいんですよね。選手の表情がどうだとか、投げた球がどうなのかとか。

でも、しゃべらないんです。

ナレーションがない分、非言語情報がたくさん入ってきます。選手の表情、背後に聞こえる声援。バットがカキーンという音…

そういった間のおかげで、言葉ではなく感情がたくさん流れ込んでくるんです。

このように、文字としての言葉をどれだけ伝えようと、感情が揺さぶられる以上に魅力的なものはありません。

動画でもいいし、ブログでもいいんです。誰かにメッセージを伝える機会があるなら、一つ「感情を揺さぶる」ことを目的にしてみるといいかもしれません。

感動だけが感情ではありません。

マーケティングで使える感情は、単純に嬉しいとか悲しいというものばかりではないんです。

僕が使いやすいと思っているのはコンプレックス。劣等感ですね。

人は誰もが「自分はここがダメだ」と思っている部分があります。そんなコンプレックスを刺激されて、「それを克服できるかも」と思えたら、その商品サービスを買おうと思うはずです。

あと面白いところで「慈愛」っていうのもあります。ボランティアとか寄付の広告で使えます。

ユニセフなんかがやっている、途上国の子どもたちのための寄付を募るような広告でよく使われています。

人間は感情がたくさんあります。あなたの表現するもので、少しでも感情を揺さぶることができるといいかもしれません。