From:桜井啓太
横浜のスタバより
2万円って、いくらでしょうか?
何を言っているんだコイツ、と思うかもしれません。2万円は2万円だろう、と。
でもこれは大きな問題なのです。
これを考えはじめたのは、今日の午前。家庭教師をしている高校生が言った発言です。
「AirPodsをなくしたけど、また買った。今度はなくさないようにケースに入れるんだ」
ちなみになくした方のAirPodsは…
「もらいものだから実はあまり悲しくない」
とのこと。そして、
「もし前のAirPodsも自分で買ってたら、もう買わなかったなー」
と言ったんです。
ちょっと考えてみてほしいです。前に買った方のAirPodsがもらいものかどうかは、今度の2万円の出費には関係ないはずですよね?
それなのに、これまでの経緯によって2万円を出す出さないが変わってくるという話になっています。
つまり、2万円は常に同じ価値ではないのです。
こんな実験もあります。
10ドルで買った映画のチケットをなくした人に、また10ドル出して書い直すかと聞いたところ…
46%の人がイエスと答えた。
半数以上が「もういいや」って思うわけです。
ところが、映画館に来て「10ドル紙幣」をなくしたことに気づいた人に同じ質問をすると、88%の人がイエスと答えます。
同じ10ドルの損失で、支払総額は変わらないのに、答えが違うんです。
ここから言えることは、あなたの商品サービスが高いか安いかは、金額そのものでは決まらないということでしょうね。
人間は高度な生物であるようで、実は非合理な思考をします。
変な話、ちゃんとお膳立てをして商売をすれば、高くてもバンバン売れるというわけです。
「高いのでちょっと…」という断り文句を鵜呑みにせず、きちんと「適切な”状況で”提案ができたか」ということも考えるべきではないでしょうか。